ソリューションダイとは?

ソリューションダイとは?

EVERGOODS製品のブラックカラーには、「Solution Dyed Black」という名前が付けられています。※一部モデルを除く

商品ページや実際のタグを見て、「普通のブラックとは違うの?」と疑問に思ったことがある方もいるのではないでしょうか。

今回は、このソリューションダイ(Solution Dye)について掘り下げていきます。

ソリューションダイとは何か?

ソリューションダイとは、繊維業界における染色方法のひとつです。

特徴を簡潔にまとめると、次の2点が挙げられます。

①従来の染色方法と比べて、環境負荷を大幅に削減できる

②長期間の使用でも色褪せしにくい

このように、サステナビリティと機能性の両面にメリットがあることから、主に繊維・アパレル業界やアウトドアギア業界で急速に普及している技術です。

そして、自然豊かなモンタナ州ボーズマンをデザイン・開発・テストの拠点とし、長く使用できる製品づくりに重きを置くEVERGOODSにとって、このソリューションダイを採用することは必然的だったと言えるでしょう。

ここからは、上記の2つのポイントをもう少し詳しく書いていきます。

 

①従来の染色方法と比べて、環境負荷を大幅に削減できる

まず、従来の染色方法とは、完成した生地を染める「後染め(ピースダイ)」のことを指し、現在でも最も一般的な手法です。

織り上がった生地の不純物を洗い流し、染料液に浸して染め、余分な染料をすすぎ、脱水・乾燥をする、というのが大まかな工程です。

必要に応じて、漂白を行ったり、撥水加工を施したりと、追加の工程もあります。

こうしたプロセスのなかで、大量の水や熱エネルギーを消費し、染料や化学物質を含んだ膨大な汚染排水を出すため、サステナビリティの観点から、環境負荷が高いことが最大の課題とされています。

 

それでは、ソリューションダイは何が異なるのでしょうか。

生地を染色する後染めに対して、ソリューションダイは、繊維の原料そのものを着色します。

生地は糸から、糸は繊維から、そして繊維はその原料から生まれますが、その原料の時点で染色を済ませてしまうのです。

織り上がった生地は、当然ながら染色する必要がないので、先述のような工程を丸ごと省くことができ、環境負荷を削減できる、というわけです。

実際に、後染めと比較して水と化学物質の使用量を最大で約90%、CO2排出量を約60%削減できると言われています。

 

②長期間の使用でも色褪せしにくい

ソリューションダイを採用した生地にはさらにメリットがあります。

それは、紫外線や摩耗による色褪せがしにくい、ということ。

製品を長期間使用すると、太陽光に晒されたり、いろいろな場面で擦ってしまったり、というようなことが積み重なります。

染料を使って生地(糸)の表面だけを染める後染めでは、表面が削れたり、紫外線によって化学変化が起きたりすることで、人間の目には色が薄くなったように見えます。

一方ソリューションダイでは、耐光性の強い顔料を使って原料を着色しているうえ、繊維の芯まで着色されるため、上記のような要因には圧倒的に強いのです。

ところで、EVERGOODSの開発チームは、後染めとソリューションダイの紫外線への耐久度を比べるため、ちょっとユニークな実験をしていました。

写真のように、それぞれの染色方法を採用したブラックの生地を縫い合わせたフラッグを作成し、屋根の上で約8ヶ月間、日光に晒し続けたそうです。

↓左側(Eの文字がある方)が後染め、右側(Gの文字がある方)がソリューションダイ

そして、その結果が次の写真です。

その差は一目瞭然。後染めの生地が完全に色褪せしてしまったのに対し、ソリューションダイの生地はほぼ変化がありません。

ちなみに、このフラッグに使われたソリューションダイの生地は、CIVIC PANEL LOADERCIVIC ACCESS SLINGTRANSIT DUFFELなどに使用されているものです。ぜひチェックしてみてください。

まとめ

EVERGOODS製品の生地に採用されている染色方法、ソリューションダイには、主に2つの特徴があります。

①環境負荷が少ない

②色ムラが少なく色褪せもしにくい

「Solution Dyed Black」と普通のブラックとの違い、そしてソリューションダイのメリットをお分かりいただけたかと思います。

バッグを選ぶときには、その生地がどのように染められているか、というポイントも取り入れて考えてみるのも面白いかもしれません。

また、デザイナーのKevinがソリューションダイについて解説している動画もあります。

合成繊維がどのように生まれるか、というポイントから順を追ってわかりやすく説明されているので、ぜひ合わせてご覧ください。